乾燥が進んで青かった種のふさも茶色くなったので種取りをしました。
まず、殻から種を取り出します。タネのついた房の束を両手のひらで揉むようにして、殻から取り出します。何度か揉んでは振り、揉んでは振りをくり返すうちに、おおよそ取り出せました。大きなゴミを取り除くとこうなります。
食用にするわけではないのでこのままでもいいですが、もう少し綺麗にしましょう。大小の篩(ふるい)を用意します。種より大きなゴミを残す篩と、種より小さなゴミを落とす篩です。ただ適当な目の大きさの篩がない場合はどちらか一方だけでも大丈夫です。結局今回は、大きめの目の篩を使って大きなゴミだけ取り除きました。
もう一息綺麗にするためには、箕(み)を使います。箕にゴミの混じった種をいれ、何度かあおっていくうちに重さや面積(空気の抵抗)に応じて分離してきます。分離したところで指で分けてゴミを捨てます。少し慣れが必要ですが、何度か繰り返すとこの程度まではできます。
ホームセンターで売っている箕は竹製の箕のまねをしてプラスチックで作られています。本物と違ってプラスチック製のため、あおっているうちに静電気が起きてゴミが箕にくっついてしまい、分離がなかなかうまくいきません。さらに竹の編み目をまねた模様も彫りが浅いため粉末くずや砂ぼこりが沈まず、これも分離を悪くします。形だけまねればいいというものではありません(-.-)
こういった微妙な部分へのこだわりは、日本人の得意なところだったはずですが、いつの間にか経済至上主義で、外国製の安かろう悪かろうの製品に置き換わってしまいました。日本人の細やかなこだわりに対する価値観もどこかに忘れてしまっていないでしょうか。製品競争力の一つだと思うのですが。。。
篩も箕も都会では死語に近いですが、先人に学ぶことも時には重要ですよね。
#それにしても「箕の使い方を知っているあんたって何者?」て言われそうですね、今や。