午後はぼかし肥料を作りました。ボカシ肥は有機肥料の材料を発酵させた肥料で、穏やかでかつ速効性の肥効があります。元肥として使うほか、追肥としても使えます。
今回作るボカシ肥の分量の配合比率はリン肥を多めに入れています。窒素肥料の追肥は油カスで作る液肥など比較的簡単ですが、リン肥はほかにありませんので。
まずは材料から。ベースは米ヌカです。お米屋さんで米一俵60kgの紙袋にいっぱい入って15kgくらいですが、420円でした。余ったヌカは、落葉堆肥や生ゴミ堆肥の発酵資材として使います。10年ほど前に最初に買ったときは確か210円だったように思いますのでずいぶん高くなりました(少量のヌカはスーパーの漬け物用ヌカがありますが、塩や唐辛子などの調味料の入ってないものを選ぶ必要があります)。発酵鶏糞は昨年夏にボカシ肥を作るときに使った残りですが、完全に発酵して土のようになっていました。肥料分は抜けているかもしれませんが発酵資材としては働いてくれると思います。窒素肥料のベースとして油カス。その他、魚粉、カニガラ、骨粉があれば加えます。ほかにバッファ資材としてモミガラ薫炭を入れます。
今回の分量は以下の通りです。あくまでも目安ですのでこの通りの必要はありません。
ヌカ: 4.2kg
油カス: 1.5kg
鶏糞堆肥: 2.5kg
魚粉: 1.0kg
カニガラ: 0.7kg
骨粉肥料: 0.8kg
モミガラ薫炭:適量
調合には押し入れ収納庫を使います。下の写真は全部の材料を入れたところ。
まず水を入れる前に材料をよく混ぜます。容器が深いので均等に混ぜるのは手間がかかります。底の材料を上に、右の材料を左にという具合に、上下左右を何度も入れ替えるつもりでやるとうまくいきます。ブルーシートなど広い面積でやれば簡単ですが、場所とあとの掃除の問題があります。
十分混ざったところで、ジョウロで水を含ませます。一度に大量の水をかけるのではなく、よく混ぜながら少しずつ水を追加します。全体に水が行き渡るように、上下左右を入れ替えながら手でよくこねて混ぜます。
水分の目安は、手で材料を握って固まり指でつつくと崩れる程度、とよく言われます。下の写真のような感じでしょうか。水分が偏っている可能性もありますので、中央だけでなく右上隅、左底などいろんな場所でやってみます。
水分がOKならば、あとは容器に詰めて蓋を閉めておいておきます。ボカシ肥の作り方として、好気性発酵と嫌気性発酵の二つの方法がありますが、好気性発酵は都会の住宅街ではやめた方がいいでしょう。最初に作ったときにブルーシートに広げてやってみましたが、1週間ほどして発酵が進むにつれて納豆臭がどんどん強くなって、慌てて畑に持って行きました。
嫌気性発酵はみそと同じく材料を密封容器に入れてじっくり寝かすだけです。みその場合は発酵完了まで約半年なので、本来それくらい待つ必要があるのかもしれませんが、今仕込んで5月には使い始めます。少なくとも1週間後に容器のふたを開けてみて、甘い香りがしていれば、発酵が始まったと言えるでしょう。
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左は漬け物用の約30cm径のプラ容器。ぴっちりしまる蓋がついています。右は余った資材を大型のビニール袋を段ボール箱に入れたもの。空気を出しながらビニール袋の口を縛っておきます。 |